ALSを患い、意思伝達装置「マイトビーC15Eye」を使っていた父。
ALSが進行し、マイトビーの既存機能が使いにくくなってきたので、マイトビー内のカスタマイズ機能と自作プログラムを組み合わせて、文章等が作成できる仕組みを製作しました。
製作までの経緯
意思伝達装置として「伝の心」を1年間ほど使用していましたが、ALSの症状が進行し、動かせる箇所が眼球だけになったので、マイトビーC15Eyeを使用し始めました。約4か月間は問題なく使用できましたが、症状がさらに進行し、眼球の動きが鈍くなり、マイトビーのパネルを選択することが困難になってきました。マイトビーの小さなパネルを選択しようとしても隣のパネルを選択してしまったりと、誤作動が絶えなくなってきたのです。
(※マイトビーの仕様・・・画面に出ているパネルを見続けると、パネルに設定された動作を行います。複数のパネルの中から目的の動作を選びます。パネルの大きさ・色・絵・動作はマイトビーに付属している「トビーコミュニケーター」というソフトで自由にカスタマイズ可能です。)
マイトビーのカスタマイズ
そこでマイトビーのカスタマイズ機能を使用して、画面右側半分を一つのスイッチとして使用することにしました。
タイミングよく押す(タイミングよく画面右側半分を見る)ことで目的の機能を動作させます。
この写真の右側がスイッチ部分です。パソコンの画面の約半分を占めるので(右上に文章が表示される箇所があるので正確には半分ではないです)、細かい目の動きが出来なくても、目が左右に動きさえすればスイッチを押せます。
スイッチ部分をトビーコミュニケーターでカスタマイズしている様子。
自作プログラムについて
写真の左半分は自作のプログラムです。「伝の心」を参考に作成しました。白いパネルが上から順番に青色に切り替わり、タイミング良く右側のスイッチを押せば(見れば)目的の動作を行います。 切り替わる時間は症状の進行に合わせて変更していきました。使い始めた当初は5秒で切り替わっていましたが、10秒、20秒と伸ばしていきました。
できること
五十音・定型文・文章保存・読み上げ・呼び出しブザー。
これらの機能は一部マイトビーのものを使用しています。
メール機能やリモコン機能はありませんが、「メールを送って」「チャンネル変えて」などの定型文で代用しました。
使用期間
この仕組みを使って約8ヶ月間、意思伝達装置として使うことができました。
最後はまぶたを自力で上げることが出来なくなったので、介助者が常にまぶたを持ち上げながら操作していました。
2015年11月現在父は眼球運動もほとんどなくなってしまいました。
ただ、全くないわけではないので現在は別の方法を試したりと模索中です。
追記:自作プログラム部分を公開しました。こちら
遅まきながら拝見させていただきました。
情報提供が少ない分、提供が必要だと感じられたのではないでしょうか。
インサイトにより、少しでもお父様のお気持ちがわかればと願います。
今後とも宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます!
いつもお世話になっております!これからもよろしくお願いしますm(__)m